子どもたちの力を上げていくのに必要なものは何でしょう。一番は母国語の力です。どんな学習(学問)においても、母国語で正しい理解ができなければ成り立ちません。外国語の習得においても同じことです。中学校などの英語教育では、「英語で考えて英語で答える」といった指導も行われていますが、母国語で正しい意味を理解できない人には、外国語で正しい意味を理解できるはずがありません。ですから子どもたちの脳力開発のベースは国語の読解力のアップ=速く正確に読み解く力「速読解力」のアップになります。
速く正確に読み解く力をベースに、論理的に考える力=算数脳も鍛えておく必要があります。文章を正しく読んで、そこから答えを導き出すまで考え抜く力が求められています。ですから富雄個別塾では速読解講座をベースに思考力講座を組み合わせた脳力開発講座を勧めさせていただいております。実際に行われるトレーニングは一人一人の読む速さや思考力に合わせて、たくさんあるトレーニングの中から必要なトレーニングを、コンピューターが都度組み合わせて実施します。つまり毎回毎回その子に必要なトレーニングをカスタマイズして実施できるのです。
続いて速読解講座、思考力講座で行われる実際のトレーニングについて詳しくご説明します。
速読というと速く読めるようにすることだけをイメージされがちですが、日本速脳速読協会の「速読解講座」は、速く正確に読み解くためのトレーニングになります。つまり速く読むことと同時に、正しく意味を理解することを求めています。いわゆる斜め読みや瞬読とは違います。
速読解講座では、読解に必要な「全体把握力」「思考力」「理解力」「記憶力」「検索力」をバランスよく鍛え、処理速度をアップさせます。身につけた「速読解」の力は、普段の学習やテスト、受験、さらに社会人になってからも役立つ「一生モノ」の力となります。
読むトレーニング ・ 眼筋トレーニング ・ 脳力トレーニング ・ 基礎的読解力トレーニング ・ 速解力チェック ・ 理解力トレーニング ・ 全体把握力トレーニング ・ 読解チェック ・ 語彙確認テスト
速読解講座では毎回最初に読書速度計測を行い、速度にあったトレーニングを実施します。
視読(速読)トレーニングの前段階として、文章を見ながら朗読音声を聞き、読み方の確認は音読の練習を行い、読むための基礎をつくるトレーニングです。
一文字づつ読む従来の読み方で視点移動を加速し、読書速度を上げる速読の基礎トレーニングです。
ブロックごとに移動しながら読んでいくトレーニングです。
画面の上下左右に動くマークを追うことで、「見る」力を養います。
放射状に広がる図形を見ることで、文字を捉える範囲を広げます。
イメージ力・思考力(空間認識力)をつかって、表示されたブロックを数えます。
画面の四隅に表示される記号を視野を広げて瞬間的に記憶します。
画面の四隅に表示される記号を視野を広げて瞬間的に記憶します。
図形や認識や空間把握のチカラを育て、文章のつながりなどの内容理解やイメージ力を高めます。
ことば(語彙)を増やし、素早く判別する力を鍛え、読書に対応できる土台をつくります。
集中力と目の動きや見方を鍛え、文字を読み進めるときの見方や目の動きを安定させます。
短期記憶力を鍛え、イメージを残しながら読み進めることで前後のつながりを理解しやすくします。
文章を読み解くうえで必要な技能を6つに分けて、短い問題文で反復演習することでそれぞれの技能の取得度を確認します。
主語・述語・修飾・被修飾などの文節の関係を理解します。
指示代名詞などが指し示す内容を正しく理解します。
2つの文の意味が同じか異なるかを判定します。
文の構造を理解したうえで、既存の知識と照らして文章の意味を理解します。
文章、図形、グラフを比べて、内容が一致しているかどうかを認識します。
ものごとの定義を読んで、それと合致する具体例を認識します。
やや長めの文章の内容を読み取る問題を通して、文と文の関係も把握しながら読解トレーニングを繰り返します。
長めの文章だけでなく、図やグラフ、表なども並行して読み進め、複合的に内容を把握する力を養います。
読書速度に理解・記憶が伴っていることを確認するとともに、処理速度の向上を図ります。
文章の要約・要旨を理解する力を養成します。
文章の要約・要旨、展開を理解する力を育成します。
文章の要約・要旨、展開を理解する力を育成します。
受験や作文対策にも役立つ、合計2,880語を学べる語彙のトレーニングです。
思考力講座では、算数脳を鍛えていきます。算数脳と言うと計算ができることと思われがちです。もちろん算数脳に計算力は必須です。計算力はスポーツに例えると体力にあたります。つまり思考力のベースになる力です。実際算数が苦手だと感じる子には、計算力不足の子が多いのは事実です。思考力講座では、計算力を高めるトレーニングはしっかり行います。そして計算力をベースにして、物事を考え抜いて自分の意見を論理的に表現できる力を鍛えていきます。
思考力は、問題解決の過程を考え、最適な選択肢を判断する力です。学校の勉強も必要な力ですが、それ以上に社会人になってから、仕事をこなしていく上でなくてはならない力です。
計算や公式に当てはめて回答するだけでなく、様々な角度から問題解決への筋道を考え抜く力を養います。
計算力 ・ 情報・条件を使いこなす力 ・ 筋道をたたて考える力 ・ ものの形を認識、想像する力 ・ 脳力トレーニング
どんなスポーツでも勉強でも、基礎トレーニングは退屈で面白くないと思われがちです。実際に面倒くさがる子も多いです。思考力講座の計算力トレーニングは、脳トレ形式で点数を競い合うことで、楽しみながら計算のスピードと正確さを高めるトレーニングに取り組むことができます。
複数の情報を整理し、その中から必要なものを選び適用したり、情報を組み合わせて、処理・絞込・排除したりするトレーニングです。
試行錯誤しながら、粘り強く考えたり、問題の構造を把握したり、結論から考えたりするトレーニングです。
平面や空間で、ものが移動・回転するようようすを想像する力を育てるトレーニングです。
知能の基礎となる認知能力のパフォーマンスを高めるトレーニングです。
新たな情報(記憶)を一時的に保持し、課題を処理する能力を高めるトレーニングのうちの語音整列問題です。
目から入った情報を適切に処理し、考えてから正確にアウトプットする推論トレーニングのうち絵画配列の問題です。
目から入った情報を適切に処理し、考えてから正確にアウトプットする推論トレーニングのうち行列推理の問題です。
比較的単純な複数の情報をすばやく正確に処理する処理速度トレーニングのうち符号の問題です。
比較的単純な複数の情報をすばやく正確に処理する処理速度トレーニングのうち符号の問題です。
ものの名前や言葉の概念の理解など、言語的な知識量のトレーニングのうち類似の問題です。
ものの名前や言葉の概念の理解など、言語的な知識量のトレーニングのうち単語の問題です。
小学生以上の子に「教科書は読めますか?」と質問すると、ほとんどの子が「読めます。」と答えます。確かに「読める」を「音読できる」と言う意味だとするとほとんどの子が読めていると思います。しかし音読できた上で、本当に文章の意味を正しく読めているでしょうか。国語は普段使っている日本語だから大丈夫と思っていませんか?実はここに大きな落とし穴があるのです。
実際に中学校の数学で計算問題はほぼ100%正解できるのに、文章問題になるとさっぱり解答できない子が多くいます。特に方程式の文章題では、「この問題で求めるものは何?」「この問題でわかっていること(与えられた条件)は何?」と質問すると、正しく答えられない子が多くいます。また図形などの証明問題で、文章をうまく作れずに「証明問題は難しいから嫌い」と言う子も多くいます。
2021年に開始された大学入試の共通テストでは、国語の試験のみならず数学や理科などの全科目で非常に多くの文章を読ませ、資料やグラフなどのデータの読み取りが必要な「読ませる」入試になっています。読ませた上で文章の意味を理解し、そこから考えて答える問題が増えています。これは文部科学省=国が「読める」人材が必要だと考えているからなのです。そしてこの傾向は、大学入試にとどまらず高校入試や中学校の定期テストでも見られています。実際に地域の公立中学校2年生の2022年2学期期末試験社会科でも、東京都中央卸売場の長野県・群馬県・茨城県のレタスの入荷量のグラフから長野県のレタス栽培の特色を文章で答えさせる問題が出題されています。単に知識を暗記しておくだけでは答えられない問題が増加してるのです。
国語が苦手な子はなぜ苦手なのでしょうか?語彙力不足なのか、文法が分かっていないのか、それとも文章の構成がわかっていないのか。新国語講座ではそれぞれの文章でわからない原因を科学的に分析し、苦手を克服していくことで国語の力をつけていきます。国語を科学してトレーニングしていくのが「新国語講座」です。
富雄個別塾の脳力開発講座では、従来の速読解力講座+思考力講座に加えて、新たにスタディサプリで現代文の講師をされている柳生好之先生監修の「新国語講座」を加えて本当の意味で「読める」力を育てていきます。
新国語講座は語彙・文法・論理の各トレーニングと確認テストで構成されています。
文章を理解していく上で必須になるのが語彙です。子どもたちは大人同士の会話(例えば両親の会話や親のお友達が訪ねてきての会話)を聞いたり、テレビでも親の見る番組(例えばニュース番組)などを見たりして、普段の子ども同士の会話では出てこない語彙を獲得していきます。しかし最近では家庭環境の変化やスマホの普及などにより、子どもたちが新たな語彙を獲得する機会は昔に比べると減っています。語彙のトレーニングでは小学生の間に獲得しておきたい約1200語、中学生で獲得しておきたい約1800語、さらには高校卒業までに獲得しておきたい約2000語の合計約5000語を、学年ごとに合わせてトレーニングしていきます。
基礎的読解力の向上につながる文法を主にピックアップし、各学年ごとの進度に合わせてトレーニングを行います。
基礎的読解力を「係り受け」(主語と述語の関係など)・「指示語・照応」(あれ、これ、それは何を表している?)・「同義文」(2つの文章の意味は同じ?)・「定義と具体例」(一つの文章が正しい時、もう一つの文章は正しい?)・「推理・推論」(文章に書かれていないことを類推できる?)・「図表の読解」(図や表で表されていることは?)の6つのカテゴリに分けて、構造的に読み解く力を鍛えます。
文章を読み、10問前後の基礎的読解力と紐づく問題などを解いていきます。